情報整理の決め手

 情報収集は次の4つの方法を上手に使い分けてください。
◇手帳

 スケジュールやtodo(しなければならないこと)の整理に、もっぱら使っていただくとよいでしょう。
◇大学ノート

 会議や講義など、ボリュームのある情報を扱うときに威力を発揮します。記録だけでなく、聞き取りながら想像力を駆使して自分の意見も同時進行でまとめるためには大きなスペースが必要です。
◇パソコン
 現在はどの職場でも、無縁ではいられない必須グッズです。テキストファイル化された情報は、わかりやすい題名を付けてとにかく保存しましょう。常時使う定型文書でない限り、フォルダへの分類はあまりこだわらなくてよいでしょう。とにかく、放り込むように次から次にテキストファイルの形で保存してください。後で、パソコンの強力な検索機能を使い、題名だけでなく文中の単語からも適宜、文書を拾い出すことができるので大変便利です。
 以上について、実践するだけであなたの情報力は格段と増すはずです。
 しかし、情報整理だけを目的とはしてはいけません。
 
 情報を集め、システム手帳などにきれいにファイリングして、それを人に見せて自慢する人がいますが、そういう人に限って情報をうまく活用できていないものです。インプットされた情報はアウトプットされなければ意味ありません。活用されない情報は集める価値がありません。

 集めた情報は必ず活用するようにしましょう。インプットばかりしていると、それ自体が目的となってしまうおそれがあります。きれいに整理されたシステム手帳を持っている人などに多く、周囲から「情報マニア」などと陰口を叩かれたりしています。とにかく集めすぎないことです。
◇立て置き封筒による整理法

 野口悠紀夫氏の「超整理法」からのパクリです。パソコンで保存できないもの、チラシや手紙やビデオなど不定形なものは、封筒に入れて、中身の内容を封筒の外の見やすい場所に書き、本棚の左から縦に順番に立てていきます。人は時系列に沿った記憶は強いそうですので、順番に立てるだけで、探し出す時間はそうかからないそうです。必要があって取り出した封筒は、また一番左に立て直せば、時間がたつにつれ、不必要な封筒だけが右に右に押し出される仕組みです。一定期間が経ったときに、右から順に封筒を廃棄していけばよいのです。

 集めた情報は、話し言葉にするとか、文章にするとか、外に発信する形に加工してください。インプットの後は、必ずアウトプットするようにして、バランスをとってください。

 インプットした情報をいつまでも抱えていると、いつか賞味期限が切れてしまいます。情報にも鮮度があります。古典や故事など、なかなか腐らないものもありますが、景気動向やIT関連ニュースなどは鮮度が命です。賞味期限の短い情報は、できるだけ早めにアウトプットするように心がけてください。アウトプットする気もないのに、漫然と新聞記事などをスクラップしていると、あなたの情報箱は、賞味期限の過ぎた情報であふれかえってしまい、後の処理が大変です。

 情報のインプットとアウトプットを交互に繰り返すようにしていると、周囲がその恩恵を受けるだけでなく、あなた自身も、発表することで考えを整理することができ、そのことによって情報を真に自分のものにすることができます。手に入れた情報はあなた自身が味付けして、社会に還元してあげてください。

 仕事で集めた情報ではあるけど、すぐに役立たない情報もあるかもしれません。あるいは、趣味で集めた情報もあるでしょう。そのような情報は、無理やり発表する手も有効です。
 たとえば、仕事に関連するテーマを集めて、自分なりにまとめて、ホームページで発表するとか、メールマガジンを出されてみるのはどうでしょう。メールマガジンは、配信の間隔を「不定期」などとせず、「週刊」とか「月、金」というように外に向かって発表すれば、時期が近づけばいやでもアウトプットの準備を始めなければいけませんので、自分を追い込むことで、情報の収集・整理に一段と熱が入り、情報整理の腕を上げることは請け合いです。
「超」整理法1 押出しファイリング

中公文庫


野口 悠紀雄 (著)
目次

序章 情報整理とタイム・マネジメントに賢くなる
第1章 あなたの整理法はまちがっている
第2章 押出しファイリングの基本原理
第3章 押出しファイリングの実際
第4章 パソコンにおける「超」整理法
第5章 整理法の一般理論
終章 その後の展開―インターネットは大成長したが、紙は依然重要

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