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知識とは何でしょう。「あの人に聞けば何でも知っている」程度の知識では問題にもされません。情報化が進んだ現代においては、あの人に聞く前にインターネットで調べれば、即座にあの人の何倍もの知識が転がり込んでくるのですから。
ところで、学校で教える知識も、「あの人の知識」の域を出るものではないみたいです。どんなにいい学校を出ていても、使い物にならずに企業からポイ捨てされる人がいます。ポイ捨てされるかどうかは、学校では教えてくれない本物の知識を持っているか、どうかで決まるようで。 |
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映画やTVでみるドラマが面白いのはなぜでしょう。役者の魅力もさることながら台本の力も無視できないと思います。シナリオを書くとき、登場人物を配置しながら、相関図をつくっていきます。そこで大事なのは、人と人の対立関係です。人間はいろいろな考え方や、立場があり、だれ一人として同じ考え方をする人はいません。人間と人間が出会うとき、必ず「葛藤」が生じます。あるいは、人が原因で様々なトラブルが発生します。現実世界もドラマも変わりませんね。現実世界では、葛藤が生じたとしても、そうそう喧嘩ばかりはしていられませんので、黙ってがまんすることが多いでしょう。トラブルも、簡単には解決できるケースは少なく、諦めたり、泣き寝入りしないといけないことも多いでしょう。でも、ドラマは違います。これでもか、これでもか、というほど、主人公は他の登場人物と衝突し、トラブルに遭遇し、窮地に陥ります。
観る者をはらはらさせます。現実世界ならつぶれてしまうかもしれないぐらい痛い目にあわされる主人公ですが、やがて反撃あるいは人間関係の修復に向かいます。葛藤が大きければ大きいほど、視聴者はハラハラし、ドラマに引き込まれ、知らず知らずのうちに主人公に感情移入しエールを送ります。そして、相手をうち負かす、あるいはトラブルを円満に解決するとき、ドラマはクライマックスに達します。困難の嵐が過ぎ去った後、主人公は視聴者とともに喜びをゆっくりかみしめたいところですが、ドラマのセオリーでいくと、あまり長くひっぱるのは、上手いやり方でなく一気にエンディングに持ち込み、余韻を残しながら幕を下ろすのがドラマの常道だそうです。 |
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それから大事なことを言い忘れていました。主人公が魅力的であるためには、もちろんいい役者が演じることも必要ですが、それ以上に、主人公の置かれている環境からは想像もできないような高い次元の目標を主人公自身が持っていることが大切です。つまり、主人公に大きな目標を与え、その目標に到達するまでに様々な困難が待ち受けるように設定します。トラブルに巻き込まれながらもひたすら邁進する主人公だからこそ、その魅力も増すのです。
さて、話を元に戻しましょう。会社が必要とする人間は、まさに、ドラマに出てくるような主人公なのです。様々なトラブルや困難に立ち向かいながら、問題を解決していく人間なのです。周りを見渡してください。問題から逃げてばかりで、言い訳ばかりしている者は「窓際」を占領していませんか。反対に、たくさんの問題に遭遇しながら、果敢に立ち向かい、問題解決を図っている社員は会社から大事にされていませんか。入社したときは、どちらも有名校出身で、優秀と言われていた人間が、一方は「出世組」に、他方は「窓際族」に分かれていくのはどうしてでしょう。学校で教える知識をいくら習得しても、どんなに好成績を残してもその答えは出ないようです。 |
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学校で習う知識は、情報と言い換えてもいいでしょう。それ自体は、誰でも手に入れるチャンスがあります。新しい情報が脳の中に取り入れられるとき、はじめは異物として扱われ、抵抗があります。勉強を長くすると疲れるのは、新しい情報が異物として次から次に脳に放り込まれ、それを脳の中に着床させるのに苦労し、疲労するからでしょう。着床するまでに、脳はすでに記憶されたものを呼び起こして、なんとか新しい情報との関連づけを行おうとします。人は皆、学校や社会でこれまで習ってきた膨大な知識を脳のなかに蓄積しています。新しい情報は、一字一句丸覚えするのではなく、既存の知識と比較したり、あるいは、既に自分のものとなっている概念とネットワーク化することで初めて自分の脳に着床させることができるのです。異物が異物でなくなるのは、それが身体になじむように、自然に自分の言葉で説明できるようになったときです。既存の情報と新しい情報が、まるで、インターネットの様にネットワークで張りめぐらされ、キーワードから、関連する情報がたぐり寄せられるようになればしめたものです。
さて、社会で遭遇する様々なトラブルも、一種の情報との出会いと考えてよいでしょう。その情報を収集したあと、主人公になれるか、その他大勢の俳優で終わるかは、脳の中でも処理の仕方が決まると思います。一番だめな社員は、最初から逃げている人、つまり脳に根付かせることができない人、次にだめな社員は、学校で習った知識と同じように脳に根づかせるのはいいのだけれども、そこまでで終わってしまう人、よくできた社員は、収集した情報を既存の情報(経験)と比較検討しながら、オリジナルの解決策を生み出すことができる人でしょう。
でも、それくらい皆やっていると思います。日常においては、ドラマみたいに頻繁にトラブルや衝突は起きないので、よくできた社員であっても、何も起きなければただの人であり、やはりリストラ対象にされてしまうのです。
リストラどころか、会社から辞めないでくれと懇願され、外部からも引き抜きの声がかかる社員は、どういう型の人間でしょうか。 彼らは、もちろん問題解決型の人間ではあるけれども、それ以上に ◆◆問題発見能力のある人間であると思います◆◆ |
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つまり、のほほんと構えているのではなく、会社に忍び寄るリスクを察知し、あるいは未来の顧客のニーズを予測し、たえず問題を発掘し、その解決法を提言できる人間、つまり、本物の知識を有する人間が、情報化時代を生き残っていく者といえるのではないでしょうか。
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