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ターンアラウンド

 ディベートの技術を紹介するのは本日が最後である。最後にふさわしい代表的な戦術「ターンアラウンド」について説明する。これは相手の主張を逆手にとって、自分たちの理論の根拠としてしまう戦術である。

 今年の4月に大手新聞社同士が「国旗掲揚」と「国歌斉唱」をめぐって論争を繰り広げた。

 発端は、朝日新聞が3月31日の社説で、卒業式で国旗掲揚・国歌斉唱を強制するのはおかしいと意見を述べたことに始まる。

 産経新聞がこれに反応し、4月1日の社説で朝日新聞は国旗掲揚・国歌斉唱を強制する高校野球を主宰しているではないかとやり返す。

 これなどは、相手の理論の突出部分(「国旗掲揚・国歌斉唱を強制」のところ)を利用して反駁する「ターンアラウンド」の一種といえるだろう。

 朝日もこのまま黙ってはいない。翌日の4月2日の社説で高校野球は国旗掲揚や国歌斉唱を強制していない。卒業式は高校野球と違って、従わなかった者が処分されるので問題と言ってるのだと反論する。

 産経は4月3日の社説で食い下がる。「朝日は国歌掲揚そのものに反対していないと言っているが、平成11年の国旗国歌法制定時に法制化に反対したではないかとまたやり返す。

 これも相手の理論をそのまま利用しているので「ターンアラウンド」といえる。



他にも例をあげる。
「原子力発電は放射線漏れなど事故が起きている」という反対論に対し、「小さな事故は起きたが安全性システムが構築され、かえって安全になった」と反撃するような例、

「郵政事業の民営化で山間部に同じ料金で郵便物が届かなくなる」という意見に、「郵政事業の民営化で経費の見直しなど経営全体が改善され山間部は今以上の料金に値上げする必要はない」と反論するような例が考えられる。


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 2004.5.19

○配信頂いてからまだ間もないのですが大変参考になるノウハウが 疑縮されておりいつも楽しみにさせていただいております。
 2004.6.2
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