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記憶力・速読力を上げるために克服しなければならないこと

 これまでに一度や二度は「記憶力」または「速読力」を向上させるためのノウハウ本を購入して一読はしたものの、結局はものにすることができず、本代を無駄にした経験をお持ちの読者は多いと思う。書店には、「右脳パワー」、「集中力アップ」、「記憶力向上」、「みるみる速読力」等々・・スキルアップに関する書物は所狭しと陳列されいる。仕事の能率を上げるため能力をアップさせたい、資格試験をとるため力をつけたい、物忘れがひどくなったので脳を活性化したい、これらの希望をすぐにでもかなえてくれそうな雰囲気の表題と凝った装丁をみると誰だって手に取ってみたくなる。カウンターで少し恥ずかしい思いをしながら購入し、一気に読んだ後、しばらくは頭が良くなったような気がするのだが、時が経つにつれ本を読んだことさえ忘れてしまい、本棚の隅っこにノウハウ本が押しやられていないだろうか。

 記憶力・速読力を向上するためには乗り越えなければならない大きな壁がある。神にもすがりたい気持ちでこれらのノウハウ本に手を伸ばしたのはいいが、同時に心のどこかにそんなことが可能であるはずはないと諦めの気持ちも芽生えている。頭で理解できるものの、諦めの気持ちがブレーキとなって、ものにすることができないでいる。
 養老猛司もベストセラーとなった著書「バカの壁」の中で、人は情報によっておのれ自身を変えることができると思っているが、これは大いなる勘違いで、情報は変わるのではなくて人が変わっているのだと主張する。人は日中起きているときは意識が働き、寝ているときは無意識が働く。細胞は生まれ変わり、朝起きた自分と昨日までの自分は全然違う生き物だ。実は昨日のことを頭で記憶しているため、昨日の自分と今日の自分は同じだと思いこんでいるのだと説く。

 情報は変わらないのだが、同じ情報にいつもさらされているうちに人間が変わっていき、型のようなものができあがっていく。例えばイスラム原理主義者と米国の関係のように型が違うために敵対する。そういう型を養老氏は「バカの壁」と名付けている。つまり、我々も、日本という国にあって世界の情勢を公平に見ていると思ってはいるけど、やはり型の中で生きているのであって、外国から見れば理解に苦しむところもあると思う。

 ほとんどの日本人は、学校で「科学」を習って大人になる。明治以来、学校で教えるのは東洋でなく西洋科学と決まっている。このため、平均的な日本人は「科学万能主義」の型ができあがっている、それがバカの壁として機能している。これが中途半端な常識として心に根づいてるため、「記憶力」や「速読力」を向上させようとするとき、このバカの壁が障害として立ちはだかるのである。
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コリン ローズ (著), Colin Rose (原著), 牧野 元三 (翻訳)

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【読者の声紹介】

○四十代の主婦です。ちょっと堅いお話でも、ぐいぐいと引き込ま れて読んでしまいます。どうしてでしょうね、面白いんです。

○配信頂いてからまだ間もないのですが大変参考になるノウハウが 疑縮されておりいつも楽しみにさせていただいております。
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