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変わった題名の由来は、著者が共同経営者として運営していたゴールドマン・サックスの株式公開を目前としながら退社したことからきている。
もし、ゴールドマン・サックスに残っていれば公開により数十億は手に入れることができていたという。生来のおっちょこちょいが作用したと述懐する。その理由は著作の中で詳しく語られている。
ところで、ゴールドマンを独立して立ち上げた会社がマネックス証券である。
松本大の経歴は、はたから見ると華々しい。
大学3年で初めて海外旅行をして英語力のなさに落胆。
それならばと外資系の金融機関に就職。
就職先は、ウオール街の帝王と称されるソロモン・ブラザーズ。
そこで3年勤め上げゴールドマン・サックスに転職。
新卒で外資系金融に就職するのも珍しいし、さらに転職となると前例はない。
しかも、ゴールドマンでは30歳にして共同経営者にまで昇りつめる。
本人はこれまで脇目もふらず仕事をしてきただけという。
その松本大が著した仕事術の本である。
7つの章で成り立っている。
各章の見出しを見るだけで興味がわいてくる。
第1章「コミュニケーション」とは結果を出すこと
第2章「時間感覚」を強く持とう
第3章 情報収集のカンどころ
第4章 自分を高める「ビジネス現場での心構え」
第5章 悩んだ時の心の処し方
第6章 もしも起業したならば
第7章 まずはアクションを起こそう
コミュニケーションは、単なる会話ではない。
コミュニケーションは、自分の意思や考えを伝え、
同時に、相手の言いたいことや、考えていることを理解することだ。
つまり、目的を持って結果を出すことだ。
何かトラブルがあったとき、とにかく会ってみて話してみるよといった程度の気持ちで相手方に出向いたとしても、相手とのコミュニケーションは成立しないと考えた方がよい。相手に会うときは、絶対にわかってもらうという強い意志を持って伺うべきだ。
日本人が英語下手なのは、発音ばかり気にして、意思疎通の目的を忘れているからだ。
松本氏はどんなに言いづらい話でも世間話から入らず、最初に会いに来た目的を話すようしている。
プレゼンでは、自分より大きく見せようとか、謙遜して小さく見せようとか考えないほうがいい。ありのまま見せる。チャンス到来とばかりに力が入りすぎると余計にプレッシャーがかかり、上がってしまうものだ。
舞台で上がらないようにするためにはは、ありのままの自分を伝えるように専念することだ。
自分を売り込む目的ではないと心から思うことだ。
筆者が共同経営者として勤めていたゴールドマン・サックスに辞表を出したとき、周囲は「インセイン!(正気じゃない)」と驚いた。
半年後の株式上場で得られる数十億円のプレミアム報酬を棒に振ることになるからだ。
しかし松本氏は報酬を得ることだけを目的に半年間席を置くことをよしとしなかった。
報酬は得られるだろうが、ある信頼を失うことになる。
失った信頼を取り戻すのに10年はかかるだろう。
ある信頼が何であるか詳しい内容は本書で触れられていないが、松本氏には辞める理由がもう一つあった。
それは時間軸である。
株式委託手数料の完全自由化が1ヶ月後に迫っていた。
つまり、個人対象のオンライン証券会社を立ち上げるには、この規制緩和とともにスタートラインに立たなければ、他の金融機関に市場をとられてしまうおそれがあったからだ。
そのことによる損失は、得るはずの数十億円のプレミアム報酬を上回るかもしれないと考えた。
松本氏は時間軸を大切にする。
締切当日までに8割方完成し、2日遅れで10割完成したとする。
その仕事は、結局8割の価値しかない。
2日遅れの10割は、割り引かれて、結局8割の価値しかないのだ。
遅れたことのお詫びに付加価値をつけ11割ぐらいの仕事をしてくれる会社も多い。
しかし、期限に10割を示せない会社にそれ以上の価値は見いだすことはできない。
アイデアも同じだ。
アイデアは思いついた瞬間に意味がある。
実行を送らせれば、価値はどんどん目減りする。
松本氏の情報収集は、質よりも量を求める。
情報源は新聞、雑誌、テレビ、インターネットである。
すべて斜め読み。見出しをぱっと見て気になるところだけを読む。
特定の情報源だけに接しているとものの見方に偏りが出てくる。
だから株式の業界紙も読むが女性週刊誌にも目を通すようにしている。
さまざまな情報源に接し、自分が何をやるべきか、どこにいるのか、ビジネスの可能性などを知ることができる。
英字新聞を読むときは、最初に記事の面積で諸外国と日本の関心の違いなどを知ることができる。
諸外国におけるニュースの価値も見分けるようにして、情報のパースペクティブを持つようにする。世の中が、どのような方向に進んでいるかわかるようになる。。
情報の保存はメールを使うようにしている。
メルマガや他の誰かに送られてきたものもあるが、自分自身で気になるサイトを見つけたら、それを自分のアドレスに送信したり、アイデアをちょこちょこっと書いて自分のアドレスに送ったりしている。
情報を保存しておく場所はあちこちつくらない。
松本氏の場合は、メールにすべて保管しておき、検索機能を使って情報を拾い出すようにしている。
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