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9タイプ・コーチング
著者 安村明史
発行 PHP研究所 2006.3.8
価格 1,200円
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私たちは、職場や学校において、効率や成果などを追い求め、いつも何かに追われているような息苦しさを感じることがある。
現代は、情報技術の進展により、ドッグイヤー(通常は7年も要するような革新がたった1年で達成するくらい時の進む速度が速いこと)と呼ばれている。
毎日が目まぐるしく、職場から、人間らしさがどんどん薄らいでいく。
現代はほとんどのビジネスパーソンが無能感、孤独感に苛まれている。
職場の人間関係をもう一度見直す時期がきているのではないかと、著者の安村氏は語る。
安村氏自身、組織になじめず、自分が嫌いで、長い間、人間関係に悩み続けた経緯を持つ。その安村氏を立ち直らせたのが、コーチングとエニアグラムである。
安村氏は、コーチングとエニアグラムの知恵をもって、自分と他者との苦しい関係から、見事に解放され、現在、少しでも自分と同じように人間関係に悩み苦しむ人々を救うために、活躍されている。
これまで、当メルマガでもコーチングについては何度か特集を行ってきた。
コーチングは、こちらから一方的に働きかけるのではなく、対話を通じて、相談者自身で、不足していることに気づかせ、問題解決に向けて行動に導くコンサルティング手法である。
しかし、コーチングは実施するコーチの性格によって、相性のいい相手とそうでない相手がいる。
例えば、能力開発のひとつに、コンピテンシー(高い業績をコンスタントに示している人の行動の仕方などに見られる行動特性)を模倣することで、レベルアップを図る方法がある。
具体的には、成績優秀なビジネスパーソンの行動を、観察し、インタビューすることで、言葉遣い、態度などを文書化し、そのスタイルを勉強し、取り入れようとするスキルアップ法である。
この方法で一律に指導したとして、たとえばヒヨッコ社員には効果を生むかもしれないが、もともと意識もプライドも高い社員には、成果を上げるどころか、かえって反発し、離職に至る者さえでてくる恐れがあるのである。
そこで、人間の気質に合わせたコーチングが米国の企業で使用されるようになった。これをEC=エニアグラムコーチングと呼ぶ。
「気質」は一生変わらない人間の根源的な性質である。
だからこそ、「気質」には、それへの合わせ方がある。
イチローのコンピテンシーを清原が学んだからといって、さらに打率が伸びるだろうか。逆に清原モデルでイチローを指導したら、おそらくイチローは逃げ出すだろう。
エニアグラムコーチングは、人間の気質を9つに分類して行う。
タイプ1=理想主義で妥協がない
タイプ2=親切な振る舞いで感謝を要求する
タイプ3=服装に気を遣い格好よく見える自信家
タイプ4=情熱に駆られて夢を追いかけるロマンチスト
タイプ5=他人と距離を置き客観的な観察をする
タイプ6=前例やマニュアルを重んじ自分を守ろうとする
タイプ7=明るくアイデアマンで仕事は速いが衝動的に動く
タイプ8=負けることは人生の敗北だと思っている強引な部下
タイプ9=自分の意見は言わず成り行き任せにする
まずは、あなたのタイプがどれであるか、次の「無料エニアグラムタイプ診断」を試してほしい。
『無料エニアグラムタイプ診断』
http://www.gca.jp/ennea/default.aspx
リーダーシップについては、これまで様々な研究がなされきた。
リーダーシップ論の初めは、織田信長のように、個人の素質がリーダーシップに大きく影響するという考えに立ったものであった。
その後、リーダーとしての器は後天的に身につくとして、そのとるべき行動が研究された。
そして、今日においては、そのときどきの状況によって行動を変える『状況適応論(コンティジェンシー理論)』が時代の趨勢となり、多くの学者によって研究が進められている。
。
例えば、部下が未熟で、モチベーションも低いときは、人間関係はある程度犠牲にしてでも、仕事中心にリーダーシップを発揮し、
部下が育ち、モチベーションも高まってきたら、良好な人間関係を重視した指導法に変えていくといった行動がとられているのである。
これは、学問でなくても、直感でわかると思う。
といっても、それがわからないリーダーも多い。
さて、図書の紹介に戻る。
「9つのタイプ・エニアグラム」は、1950年代、米国スタンフォード大学で開発され、理論化された。先ほどの『状況適応論(コンティジェンシー理論)』と通じるものがある。
9つのタイプごとに対処法を変えていくのだ。
たとえば、あなたの部下がどのタイプであるか見分け、指導法を合わせていく。
また、自分のタイプを知れば、自身への対応法もわかる。
私たちは、職場で気の合う人、合わない人がいる。
これは、自分だけの問題でなく、誰もが同じように抱えている問題なのだ。
自分と同じタイプの人は自分と同じタイプの人を苦手に思っている。
そう思うだけでも、少し気が楽になるのではないだろうか。
あなたはどのタイプであるか試していただいただろうか。
『無料エニアグラムタイプ診断』
http://www.gca.jp/ennea/default.aspx
【タイプ1】 改革する人(星一徹)
星一徹・・・息子飛雄馬を巨人軍に入団させるため昼夜を問わない
土方仕事に明け暮れた男。己にも他者にも厳しい。
物事の改革に取り組む人である。
淡々と物事に取り組み、勝ちを収めても、そこで立ち止まることなく、さらに上をめざす。
妥協が苦手で、残業をいとわず、自分の道義を貫くためには、徹夜だってする。
仕事は、監査、品質管理、経理などが向く。
人によっては、完全主義が度を過ぎ、頭痛、めまい、吐き気など覚える方もいる。
《有名人》
イチロー、王貞治、小雪(女優)
《対し方》
本人が持っている完全さに対する価値観に共感する。
本人へ共感することで、怒りを少しずつ外に出してあげる。
《NGワード》
墜落している。欠陥がある。よこしまである。
《本人の目標》
怒りを上手に表現する。
【タイプ2】 助ける人(ドラえもん)
ドラえもん・・おなかについてる四次元ポケットから秘密のアイテムを
取り出しては、のび太を助ける。善意の心で満たされて
おり、みんなに愛されるキャラクター。
他者に親切。他者のために何かしてあげているときが幸せ。
多くの人に合わせ"NO"と言えない。自分を見失うことがある。
人のために何かしてあげても、相手がそれに気づかず、感謝もされないと怒りがこみ上げてくる。
《有名人》
アルプスの少女ハイジ、黒柳徹子、オードリー・ヘップバーン
《対し方》
関係はより接近したものであることが必要。
《NGワード》
あなたは必要ない。あなたに求めていない。
《本人の目標》
手を出すべきでないことは手を出さずに見守るなど謙虚さの学習
【タイプ3】 成功を追い求める人
峰不二子・・・権力者に取り込み、頭脳と美貌を生かし宝石や美術品
など大きな獲物を狙う。
誰にも負けない結果を出して認められようとする。
何事にも意欲的で、モチベーションも高い。
プレゼン上手ネットワークも広い。
まわりの目を気にしすぎる。
「失敗は敗北」との強い思いこみがある。
上司の意向優先。独善的な指示命令を連続して出す。
《有名人》
松田聖子、中曽根康弘
《対し方》
責任はいっしょにとろうと言って、暖かく見守る必要があり。
《NGワード》
がんばらなくてよい。あなたには価値がない。
《本人の目標》
結果に固執せず、現在の状況を正確に把握することに努める。
【タイプ4】 マイワールドな人
フーテンの寅・・・旅から旅の気ままなテキ屋稼業、予告もなしに柴又
に帰り、妹さくらに迷惑をかけ、勝手に恋し、勝手
に失恋し、失意のまま旅に出る。
個性的。他者や社会と積極的に交わらず、自分の世界に生きる。
ひげを生やす、突飛な服、風変わりなもののコレクターであったり
する。「自分らしくある」ことを重視。
職業はデザイナー、企画、編集、研究者などに適している。
社会的義務感が欠乏しがち。
人によっては、大事なことを任せるときはリスクを覚悟しないと、
「困ったチャン」になる方もいる。
《有名人》
三島由紀夫、ビートたけし、ヒトラー
《対し方》
共感を示すことが大事。距離を置いたつきあいを好む。軽い注意でも叱咤と受け止めモチベーションを下げることがあるので、理解していることを先に示す必要がある。
《NGワード》
夢を見るな。現実だけを見ろ。
《本人の目標》
チームに溶け込み、お互いがサポートしやすい雰囲気づくりのため努力する。
【タイプ5】 分析する人
シャーロック・・・射るように目が鋭く、洞察的。
ホームズ 探偵としてばかりでなく、学究にも秀でている。
コカイン、モルヒネに手を出す悪癖をもつ。
感情は表に出さず、アタマで考えることをよしとする。
学者、研究者タイプ。健全な人であれば、深く世界を洞察し、創造力
に優れ、予見的で、感情も豊かに表すことができる。
破壊的な一面を持つ人もいて、ホームズのようにストレス時に刹那的な快楽を求める傾向がある。
業務は、各種調査、コンサルタントに向いている。
《有名人》
福田康夫、野村克也
《対し方》
承認されないと、強い孤独感を感じるタイプなので、役に立っていることを先に知らせる必要がある。
《NGワード》
愚か者、役立たず
《本人の目標》
プレッシャーでせっかくの知識や能力を眠らせないようにする。
理論だけでなく、他者の中で起きている感情を感じ取ることにも力を注ぐようにする。
【タイプ6】 忠実な人
マスオさん・・・きまじめで不器用。お人好し。よき夫、よき父
家庭で潤滑油の役割。妻のサザエを本気で美人と
思っている。
協調性が高く、まわりとの衝突を避ける。
ねばり強く、信念を持って戦い、他者との関係を強く守る。
チームをまとめるのも上手。
真面目な反面、心の奥底に不安、怯えが隠されており、ネガティブな妄想を抱くことがある。根拠のない恐れから、自分の生きる環境が安心、安全であることを極端に望む傾向がある。
《有名人》
小渕恵三元首相、松井秀喜
《対し方》
仮定の話や、先の心配でなく、今、ここにある現実を認識させる。よかったことを見つけては、ほめて、承認するようにする。
《NGワード》
もたもたしたやつだ。
《本人の目標》
気質的に不安感がわいてくるのは仕方がないこと。自分自身を承認し、信頼し、安定させること。積極的に外部から承認を受けるように努める。
【タイプ7】 熱くなる人
サザエさん・・・明るく、ほがらか、おっちょこちょい(本人はその
ことを気にしていない)、おしゃべり仲間多数。
多少の失敗は、「ま、いっか」で流してしまう。楽天的。
推理小説、映画など、ストーリー性のあるものに夢中になる。
記憶力が優れている。
楽しく生きることは大切だと無意識に考え行動するため、苦しくなると逃げ腰になる傾向がある。
学習能力が高く、記憶力、発見力もばつぐんなので、営業パーソン、接客業、総務、会計に向いている。
《有名人》
柳沢慎吾、明石家さんま、中村玉緒
《対し方》
業務に関して、創造的なプロセスを考えたり、全体的な視点を求めたり、幅広く情報も集めるやり手ビジネスパーソンであるが、あきっぽいので、絶えず業務の目的、スケジュールを自覚させるようにする。
《NGワード》
不足している。いい加減な奴だ。
《本人の目標》
自分の業務について、目的をはっきりさせるとともに、目標管理をしっかり行うようにする。
【タイプ8】 挑戦する人
ジャイアン・・・「のび太はおれの獲物だ」「さらかうものは死けい!」
他者からのコントロールは受けたくない。
攻撃することにより自分を守ろうとする。
悪を憎み、人の尊厳を尊重したいと思う気持ちは強いものの
本心を表現する適切な言葉が探せず、つい攻撃的な言葉を吐いてしまう。
竹を割ったようにさっぱりしたところがある。
徹夜も平気。自分の体力を過信している。
乱世に生まれれば強い力を発揮する。
《有名人》
美空ひばり、細木数子、松浦亜弥、宮里藍
《対し方》
「挑戦」、「勝負」といった場に本人をおくのが一番。部下であったら、「この難しい目標に挑戦してみろ」と投げかける。
《NGワード》
あなたを支配する。あなたはコントロールされる。
《本人の目標》
恐怖や圧力で相手のパワーを奪うのではなく、相手(部下)にやる気を起こさせるノウハウを身につけること。
【タイプ9】 平和を望む人
ドカベン・・・ 風貌は柔和。気は優しく闘志を胸に秘めた平和主義者
寡黙な努力家、メンバーの一人ひとりを暖かく見守る
リーダー
まわりとの調和を大切にし、相手を理解することに長けている。
他者への共感性、受容力が大きい。
万一問題が発生し、右か左かと、決断を迫られると、右も左も正しく見えて、逃げ出したくなる。
自分を尊重せず、自己を卑下するあり方にしがみつく。
《有名人》
瀬川瑛子、西郷隆盛
《対し方》
プレッシャーをかけずに、ゆっくりとした雰囲気の中で、じっくり取り組ませる。高圧的な態度、激しい言葉で詰めてはならない。
《NGワード》
あなたには関心がない。ここにいなくてもよい。
《本人の目標》
自分を承認し、自分の秘めた才能に気づき、エネルギッシュな自己イメージを持つように努める。
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