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だから片づかない、なのに時間がない

           マリリン・ポール ダイヤモンド社第9刷(2006.7.14)
                                   1,600円



マリリン・ポール

 アメリカでコンサルティング会社ブリッジウェイ・パートナーズを
経営している。
 顧客には、ハーバード大学、ファイザー、米国運輸省など。
 現在、夫とボストン郊外で2人暮らし。


 著者は結婚するまでは大の片づけ苦手。
 机の上は空のコーヒーカップ、未開封の封筒の山、山、山。

 経営コンサルタントを務めていた著者は、
 資料をなくしたことは一度や二度ではない。
 出張のときは空港に駆け込み、乗り込むのは乗り込み口が閉まる直前。

 会議には遅れ、
 度々物忘れをして、
 税の申告も何年もしていない・・・

 修羅場であった。


 整理術の本をいろいろ読んだ。
 本には、
「とにかくやりなさい」「いますぐやりなさい」と書いている。

 一度は片づくが、すぐに元通りに散らかってしまう。


 著者が、だらしなさから脱出できたのは、
 次の7つのステップを踏んでからだという。

1目的をはっきりさせる
 きちんとした人間になるためには、きちんとしようというような曖昧な目的ではなく、人生における大きな目標を探らなければならない。そうすることで、今のだらしなさでは目的は到底果たせないことを知らなければならない。

2望みを思い描く
 物事をきちんとできる自分を想像する。改善された未来の生活を想像する。

3検討する
 現実に振り返り、混乱の様子を直視し、自分の考え方、精神的傾向などを検討してみる。

4サポートを頼む
 変化するために必要であれば各種サポートを頼む。

5変化のための戦略を練る
 溜まった仕事を巧みにさばく方法、システム、習慣を築く法、時間管理など基本原理を取り入れる。

6行動を起こす
 あらゆる手段、戦略を実行に移す。

7深層意識に働きかけ、変化を維持する
 自分を大切にし、心に強く働きかけ、悪弊や感情的な痛みを取り除く。
 


だらしない人は、整理整頓のメリットを知らない人が多い。

 だらしないのが当たり前の生活をしていると、整理整頓をしたことがないから、それから受ける恩恵など知るよしもないのだ。

 必要なときの物が見つかる安心感、
 約束どおり到着する信頼性
 きれいな家に住む魅力、
 仕事の能率

 整理整頓は、自分がそうなりたいと心から願うようにならなければ、途中で挫折してしまう。

 だから整理整頓から受ける恩恵をできるだけ具体化して自分で思い浮かぶようにするとよい。


 人生に望むものは何か、考えてみよう。
 理想の自分とはどのような人物なのか、想像してみよう。

 大きな目標を掲げると、だらしなさの解消が大きなメリット生むことに気づくであろう。

 だらしなさのせいで犠牲に強いられているものを全部紙に書き出してみるといい。
 思いつく限り、犠牲を書き出してみる。
 それを直視して、痛みを感じる。
 そのことが、変化へのやる気につながる。



 現実の散乱している机周り、あるいは片づいていない部屋を直視したあとは、目をつぶり、整然と片づいた机周りや部屋を想像してみよう。

 オフィスを意のままに管理し、くつろいでいる自分を想像する。
 あるいは、ゴミ一つないきれいな部屋を想像する。

 きれいになった事務所あるいは家庭を頭に浮かべながら片づけに取りかかると、やる気がでてくるものだ。

 著者の知り合いは2週間かけ家のかたづけを行い、12箱分のゴミを捨てたそうだ。

 「あきらめ」よりも「あこがれ」を持とう。

 自分のなかにビジョンを描くと、外からの命令でなく、内からの励ましで動くので、とりかかりやすくなる。

 片付けの上手な人、タイムスケジュールの上手な人をお手本にしよう。
 学ぶところが多いはずだ。


 自分の直したいと思うだらしないところを書き出す。
 いやなことを書き出したら、次に、
 ダメなところを改めたら、人生がどう変わるのか、何を手に入れられそうか書く。

 こうあってほしい人生、理想の生活を思い描こう。


ひたすら自分を観察する。
 難クセをつけたがる自分の心の声を押さえつける。
 あれこれ弁解しようとはじめる自分の心の声も押さえつける。
 羞恥心も追い払う。

 ひたすら自分を観察する。

 見えてくる。
 「ずぼら」だからとヒトゴトのように逃げる自分のだらしなさが見えてくる。
 毎日ゆっくりものを考えたり瞑想したりするひまがないほど、スケジュールをぎっしり詰め込み安心している自分が見えてくる。

 環境が悪いからと身を憐れんでいてもはじまらない。
 惨状をもたらしている原因が自分にあることを知ろう。

 どこからでもいい。まず手をつけよう。
 押し入れでもいい。引き出しでもいい。
 きちんと整理する。

 ひとつ、うまく片づける。
 それをバネに、少しずつひろげていく。



 整理整頓の最終目的は、効果的に行動して望みどおりの人生を手に入れることだ。

 何らかの行動をすれば、当然散らかる。それを整理して、次の行動に移る。


 その周期的活動を習慣化させる。


 次のような『リズム感』をつけよう。


 その日の服を着る。
    ↓
 服が乱れる。
    ↓
 服をきれいにかたづける。
    ↓
 清潔な服がタンスに入っている。
    ↓
 服を着る。



 仕事をする。
    ↓
 机が散らかる。
    ↓
 整理する。
    ↓
 机が片づく。
    ↓
 仕事をする。


 ものをかたづけると、態勢を整えることになり、「何でも来い」という気分になれる。


 ものを捨てられない人は、スケジュールを詰め込みすぎる人に多い。

 できもしないスケジュールを立てている。

 それらは、自分の許容範囲を間違えて、多く溜め込むことに起因している。

 思い切り捨てよう。

 スクラップしようと思って溜め込んでいた新聞や雑誌を捨てる。
 それがいかに自分を精神的にジワリジワリと圧迫していたかわかるだろう。
 惜しいと思う心より解放感でいっぱいになるはずだ。

 使いもしないモノを取っておこうとしたり、
 先のことだからといって、無理に予定を詰め込むことは、
 未来をそこなうことである。

 未来にゴミ(未決事項)を捨てるようなものだ。








だから片づかない、なのに時間がない

      マリリン・ポール ダイヤモンド社第9刷(2006.7.14)
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