|
「原稿用紙10枚を『書く力』」 1,200円
■■ 齋藤 孝(大和書房) ■■
■■ 2004.10.10 発刊 ■■
|
|
|
ブログの公開やメルマガ発行を考えている方には最適の書き方入門書といえる。これは、文章の綴り方入門ではない。思いつきでは原稿用紙10枚は埋まらない。原稿用紙10枚以上書けるようになるためには、話題を集め、構成を考えなければならない。誰にでもまとまった文章が書けるようになる入門書である。一通り読んでみて、共感を覚えるところもあったが、新たな気づきもあったので、自分のメルマガ作法についても、ときどき引き合いに出しながら、解説したいと思う。
齋藤氏によると、原稿用紙10枚は、長文が書けるようになるための分岐点だそうだ。10枚書ければ、20枚、30枚も造作はない。しかし、10枚を書けるようになるまでには、それなりの努力が必要だ。その羅針盤のような役割を当書は果たしている。
書くトレーニングで必要なのは、量のノルマを守ることである。これは同感できる。最初から準備万端にはいかない。10枚の壁を突き破るために、上手いなど、下手など考えずに、ひたすら毎日のノルマを守るように書き続けることが大事なのではないかと思う。私のメルマガも、自分に毎日発行することを課して、ひたすら書き続けている。ときには、発行を中止したくなるくらい不作と感じる日もある(^^;それでも、書き続ける。先週紹介した清水幾太郎氏も新聞の論説を毎日書き続けて、論理思考力に磨きをかけ、思想人として名を残すことになった。それを見習い、これからも、ずっと書き続けようと思っている。これが5年、あるいは10年続けることができたら、見える世界が違ってくるかもしれない。そう信じて続けている。
ブログを立ち上げたいから、メルマガを発行したいからといって、いつまでも準備に時間をかけていないで、見切り発車をしてみたらどうだろうか。私自身、「毎日スキルアップ通信」の前に3つくらいメルマガを発行しており、週1回の発行間隔でありながら、続かなかった苦い経験を持つ。それでも文章修行はできた。今は居直り精神で、よかろうが悪かろうが、毎日発行している。失敗を恐れず、最初の一歩を踏み出すことが大事だ。 |
|
|
 |
|
|
書く力をつけるためには、質よりも量、苦しくても書き続けること。書くための手段は選ばない。最初は、自分がいちばんたくさん書けそうなテーマを選ぶ。映画を観た後、心に思い浮かべたことを書いてみるのもいい。映画は綿密な計画のもと、莫大な予算とエネルギーを投下してつくられる。ストーリーだけでなく、背景のセットを観るだけでも楽しいし、音楽でも、演技でも、照明でも何でもいい。自分の気に入ったところをまとめるだけでも、結構長文が書けるはずだ。
長い文章を書くときは、ポイントを3つに分けて説明すると、構成力が一段と上がる。何でも3つに整理するようにする。文章を書くときは、「3の法則」を思い出してほしい。今日の特集「精神面から鍛える方法」も、「3の法則」を適用している。
文章はよく、「起承転結」で書けといわれるが、「転」が命。「転」さえ思いつけば、「起」も「承」も「結」も自由にくっつけられる。齋藤氏の「転」は、私が使う「切り口」と同じだと思う。仕事や生活の中で意識して「転」を集めるのも楽しいものだ。
書く前に、頭の中に書くべきことを構築して、できれば創作メモをつくりたい。話し言葉だと、簡単に意味を伝えることができるのに、文集にすると途端に難しく感じるのは何故だろう。それは、書けば、書いた跡が残るので、責任を持たなければならなくなることだ。話し言葉のときは、言葉だけでなく、身振りや表情でも、言葉以上のニュアンスを伝えることができる。多少言い間違えても、言いかえれば簡単に訂正できる。しかし、書き言葉は、しっかり残り万人の目にさらすことになる。書くという行為は公共的な意味合いを持っていると認識した方がいい。
パソコンのブラインドタッチは必須である。考えてみれば、私のメルマガ執筆もブラインドタッチの習得とともに、始まったようなものだ。手で書くより、ずっと早い。思考速度に書く速度がずいぶん追いついた格好である。こうやって、言葉をつづっていると、新しい連想が枝分かれするように生まれ、それについても書きたくなる。そうこうしているうちに、書けば書くほど、書きたいことが増えていく。
書く力とは、ある程度の分量、原稿用紙10枚を書くことができる力である。一定以上の文章を書くには、伝えたいことがないと書けないものだ。しかも、自分だけがわかっているだけではだめで、読む人にわからせるように表現しなければならない。そのため文章を練る段階で、考えもいっしょに整理できるようになっている。文章の書く力がつくということは、つまり、考えが普遍性を帯び、人を納得させることができるようになるということと同じで、内容のある話ができるようになるということでもある。書く力を鍛えていくと、話すときも、頭の中に文章を書くように、理路整然と話すことができるようになる。書く力を鍛えること以上に考える力を向上させる方法はないようだ。
考えることが鍛え抜かれると、企画をたて、人を説得する力がつく。コピーライターのセンスや、気の利いた表現など枝葉末節に過ぎず、相手を感動させたり、納得させるだけの意味を企画に持たせることができるようになるということだ。考える力がある者が2割の時間で8割がた仕事を進め、残りの2割の体裁を整える枝葉末節な部分の仕事ではあるが、8割も時間を食う仕事は、アルバイトや外注に任せればいい。
原稿用紙10枚を書く力
斎藤 孝 (著)
価格: ¥1,260 (税込)
|
|
|
購入はこちらから |
|
|
|
|
|
|
|
|
新刊メニューへ |
|