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敬語の使い方は間違っていないのだけど、なぜか好かれない人っている。
敬語を上手に使うのだけど、上手すぎて距離感を感じるときだ。
学校や社会では敬語を正確に使いなさいと教えるのに、そのとおり実行しても人に敬遠されるのなら、何のための敬語かわからなくなる。
このたび、中経出版から、「話し方研究所」の指導部長を務める内山辰美さんの著書『嫌われる敬語 好かれるタメ語』が発刊されることになった。
たとえば、お客様あるいは目上の人をほめたいのだけど、どう敬語を使ってよいか結構難しいと感じたことはないだろうか。
普通ならこういう。
「おっしゃるとおりですね。課長さんの営業手法はすばらしいです」
でも、相手は素直に受け取ってれるとは限らない。
なにを若造が!と自分を上から見たことに腹を立てる人だっているのだ。
そこで、著書では次のように言うことを薦める。
「すごく勉強になりました!ありがとうございます」
敬語が上手でない方がいいときがある。
「タメ語」はあまりいいイメージでは使われないが、本書では「上手に使えば気持ちを素直に表現でき、人に好かれる言葉」と定義して、いろいろなシーンにおけるタメ語の使い方を教えてくれる。
この本を読めば、相手との距離をぐっと縮め、コミュニケーションや交渉を有利に進めることができるようになりそうだ。
普段、いつも顔を合わせている上司に対して、型どおりの敬語を使うと、かえってこちらの気持ちが伝えられないことがある。
あなたの部下にも、上手な敬語を使うけれど、イマイチ親しみを感じられない人がいないだろうか。
「過剰で嫌われる敬語」よりも「少しくだけたタメ語」で話した方が好感を持ってもらえるものだ。
たとえば、上司から急に仕事をふられたしよう。
もともと、上司が今週中にすると自分で公言していた仕事だ。
しかも、週末の金曜日にいきなりあなたにふってきた。
だまって引き受けるのはしゃくだ。
何か言葉を言い返したい。
「それは、課長がお引き受けくださったものでしたよね。
私の仕事の状況はご存じでいらっしゃいますよね」
敬語の使い方も完璧だ
でも、言われた方はつらい。
批判的な姿勢が透けて見えるからだ。
それよりは、次のように返す。
「ええっ!?今からですか?今日が締切ですよ。
何とかならないんですか・・・」
本音がそのまま伝わるタメ語だ。
むしろ、こっちの方が、上司も助かる。
「すまんが、このとおり」と手を合わせてわび言葉も一つや二つ出てくるだろう。
はじめて訪問した営業先で、こちらは新米なのに相手は課長が出てきたとする。
話題が営業手法にからむもので、営業先の課長が話してくれたことは、とても斬新的で参考になったとしよう。
そのことをほめたいのだが、こちらは新米の営業マンで相手は営業先の課長だ。
相手の立場が上すぎて、どうにも切り出しづらい。
「おっしゃるとおりです。課長さんの営業手法は大変すばらしいです」
別に悪い言い方ではないのだが、話を早く切り上げて、営業の話に早く進もうと勘違いされそうだ。あるいは、若造から「課長さんの営業手法はすばらしいです」なんて言われて、怒り出す人もいるかもしれない。
「すごく勉強になりました。ありがとうございます」
これだけで、気持ちは十分、伝わるのだ。
「ありがとうございます」は最大のほめ言葉になる。
ほめられたい気持ちは誰でも持っている。
営業先の課長さんだって同じだ。だからあなたに話している。
話を聞いて「おっしゃるとおり」「ごもっとも」よりも、素直な感謝の気持ちの方がずっとうれしい。
ただし、相手の話は真剣に聞こう。
わかったつもりの生返事は、ばれるものだ。
異業種交流会に初めて行くときは緊張するものだ。
他の人は、皆顔見知りで仲良くやっているのに自分だけ新入りだったりすると話の輪に入っていくとき腰が引けたりする。
たいていは次のような敬語ではじまる。
「失礼します。私、初めて参加します。○○と申します。
皆様、どうぞよろしくお願いいたします」
悪くはないのだが、硬い。
話が続かない。
次のようなタメ語の方が後が続く。
「どうも、私、初めて参加する○○といいます。皆さんは今回で何回目の参加なんですか?」
中小企業の景況感は最悪との新聞記事が出ている。
さて、原材料高で取引先に値上げを伝えなければならなくなったとしよう。
「誠に申し訳ございません。本日は大事なお願いがございまして、
参上いたしました次第でございます」
模範的な敬語である。
こちらはそれでいいけど、言われた相手にとっては警戒感を与えるに十分な切り口上である。
もしかすると、何を言われても断らなければと気を引き締めているかもしれない。
それよりは、率直にわかりやすく、単刀直入に言ってしまう。
「本当に言いにくいのですが、昨今の原材料高が原因で、
本日は値上げのご相談に来ました」
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