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ある解説者がタイガー・ウッズ選手のプレーについて次のように評した。
「彼がほんとうにすごいのは、ドライバーの飛距離でもパターの技術でもなく、リカバリーショットの正確性なんです。彼はミスショットを打ったあと、必ず素晴らしいリカバリーショットで形成を逆転します」
ウッズの強さは、逆境に追い込まれたときに発揮される。
一日のプレーの中で発揮されるだけでなく、シーズンを通しても彼の逆転劇は「タイガーチャージ」という名で知られている。
前日までにどれだけ差をつけられていようと、最終日にバーディやイーグルを連発して、ぐんぐん追い上げ、最終18番ホールで優勝をもぎとるのである。
ウッズが生まれながらにして何の苦労も知らない天才であるなら、そんな苦しいゴルフはしないで、初日からどんどん飛ばしてトップをキープするであろう。
また、一打からミスショットなんかしないはずである。
つまり、彼だって普通の人間だ。普通でないところは、ここぞというときに発揮する奇跡に近いパワーである。
これが本書で語られる「超意識」である。
この本の著者、メンタルセラピストの溝口耕児氏は、「超意識」について、ウッズに限らず誰もが持っている意識でちょっとしたトレーニングで発揮できるようになると主張する。
イチローは天才と呼ばれ、松坂は怪物と形容されるが、両名ともメジャーリーグにおいては体格的に平均以下に映る。
しかし、明らかに言えることは、彼らは試合中に「超意識」を使っている。
「超意識」を使うことで人の2倍、3倍の力を発揮している。
この「超意識」は誰もが持っているのだが、眠らせたまま使っていない。
万人が持つ「超意識」を使いこなすにはトレーニングが必要だ。
人は皆、「向上心」「好奇心」を持っている。
しかし、どこかに「不安」も持っている。
「超意識」を獲得するためには、最初に「不安」と対峙しなければいけない。
生きるために「不安」もある程度必要だが、いつもブレーキをかけていたら、前に進めなくなる。
何をやるにも失敗をおそれ、なかなか決断をしようとせず、人の目ばかり気にしだしたら、はっきり言って、夢なんかかなうはずがない。
まず、ブレーキペダルから足を離す練習を始めよう。
ブレーキを踏みすぎる人がいる。
それは3歳から14歳までの幼児教育期に受けた教育が深く関係して
いる。
その時期、「恐怖」「不安」「臆病」「迷い」が潜在意識に刻み込ま
れているからだ。
もちろん、命を守るためにこれらのブレーキ癖は必要だ。しかしブレ
ーキの踏みすぎは問題だ。
でも修正は可能。マイナスのプログラムを解除することで、素直に
アクセルを踏み全開で走る喜び、楽しさを知ることができる。
まずはしっかりした目的地を指す「カーナビ」を装着する必要がある。
そして、目的地で満たされる「欲望」をはっきりと自覚することだ。
潜在意識よりも深いところに眠る「超意識」の眠りを覚ますには、
この「欲望エンジン」に火をつけなければならない。
「欲望」こそ恐怖や不安に打ち勝つ。
「やれない理由」はもう探さないようにしよう。
何でもかんでも環境のせいにするのはやめよう。
あなたを縛るものは何もない。
「成功したい」ではなく「成功する」と自身のスタンスを決めること
が大切だ。
成功哲学の本場、米国では「ビジョン・クエスト」という体験セミナーが行われる。
見渡す限り岩がごろごろと転がるだけの荒涼とした地で、朝日が昇るころから日が沈む頃まで、岩場に座って、自分が本当にやりたいことは何か黙々と考え抜くのだそうだ。
最初は誰でもネガティブなこと(やれない理由)を考える。
教官から、上司のことも、リスクも不安も考えないようにしてくださいと指示が飛ぶ。すると、堰を切ったようにやりたいことが次から次に出てくる。
高級料理をたらふく食べたいとか、リタイアして南の島で暮らしたいなど、欲求はどんどん広がっていく。教官は「ほんとにそれだけ?」と何度も聞き返す。
そのうち、誰もが最後には同じ欲望に行き着く。
それは「人の役に立ちたい」という欲望である。
欲望は突き詰めていくと、最後は「人の役に立ちたい」に到達する。
それは、日常に流されていては絶対見えてこない人間の真の欲望である。
高次の自己実現欲望に近づけば近づくほど、「超意識」が射程距離に入ってくる。
人は3つの意識で動いている。
一つは、顕在意識・・・意志、理性など
一つは、潜在意識・・・癖、思考・行動パターン
潜在意識は、3歳から14歳までにプログラミングされたものが多い。
顕在意識、潜在意識とも後天的につくられたものだ。
ところで、もう一つ、潜在意識の下に「人間が生まれながらにして持っている生命保持のための意識=『超意識』」が潜んでいる。
超意識は誰もが生まれながらに持っている。
階段などで足を踏み外したとき、瞬間に受け身をして大事に至らなかった経験をお持ちの方は多いだろう。転びかかって体制をとるまでの時間はゼロコンマ何秒という世界だ。極限状態でとっさに出てくる危機回避能力、生命保持能力が「超意識」である。
絶体絶命のピンチに陥ったら、まさに「窮鼠猫を噛む」のたとえどおり普段では信じられない力を発揮することができる。
その「超意識」について、しくみを知り、ちょっとしたトレーニングを重ねていけば、自在に使えるようになる。
具体的な手法はぜひ本書を手にとって学んでほしい。
『なぜ、追いつめられたネズミはネコに噛みつくのか』
http://www.amazon.co.jp/dp/4894512890/ref=nosim/?tag=johonet-22 |
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