|
会社に勤めていると忘年会や送別会などの幹事をさせられることがある。
まだ、社会に出ていなくても、コンパの進行を任されることがある。
イベント企画は学生や社会人だけでなく、いろいろな人にその機会が訪れる。
PTAや自治会のメンバーでいるとチャリティーや夏祭りなどのイベント企画をやらされることがある。
何にも属していなくても、初デートではイベント演出力が問われる。
つまり、イベントは一生につきものだ。
役が回ってきたら、たいていの人は尻込みするものだ。
もし、イベントの企画力、演出力が磨くことができたら、そういう役が回ってくるのが楽しみになるかもしれない。その違いは大きい。
今週、紹介する「伸ばせ!イベント演出力」は、その道のプロでもある小林雄二氏(「テー・オー・ダブリュー」取締役)がイベント演出力の磨き方について書き下ろした本である。
「伸ばせ!イベント演出力」は、段取りやイベントの進め方を解説したノウハウ本というより、副題「仕事も恋も、演出マインドで成功できる」に示すように、演出力を身につけるための心構えやリーダーシップのあり方、コミュニケーションの築き方など人生の哲学にまで踏み込んだ自己啓発本に近い。
演出するためには、様々なことを統括し、指導しなければ成功しない。
映画やテレビの演出というと「芸術」のイメージがつきまとうが、イベントの演出は「統括」と「指導」の力の方が優先される。
リーダー性が今はなくても、仕事や生活の中で、イベントを意識しながらリーダー性を発揮していけば自然に身に付くものであると本書のまえがきで述べられている。
演出を行うときは、意図するところを、明確に関係者やスタッフに伝える能力が求められる。
まずは、紙に企画書や構成案を書く。
絵コンテなども有効だ。
紙に書いたものを見せながら、ボディアクションを加えながら自分の考えを周囲に伝える。
「ここで、パッと会場すべての照明が消える」というときは、パッと手を広げる。
ときには、「ドドっと」というような擬音語も使う。
演出の意図を印象深くクライアントに伝えることが必要だ。
イベントは「TPO」に沿って行われるものだ。
セレモニーであれば、主催者あいさつ、来賓あいさつ、祝辞の披露は欠かせない。
押さえるべきところは押さえなければならない。
その上で盛り上げるプランを考える。
予算制約のなかで実現可能な目標を見据え、しっかりプランを立てる。
プロのイベント演出は時間、予算の枠内で最大限の効果を生むものでなければならない。
イベントの成功の鍵は、「足し算」にある。
例えば、大会社の創立記念パーティで、挨拶に立つ社長のキャラクターが地味であったら、仕事一筋という社長のキャラを、照明、音響、映像などで盛り上げる。
つまり出演者の出来が80点でも、照明でプラス10点、音響でプラス10点という具合に、足し算方式で増やしていくのだ。
演出家向きのキャラクターとは、ひと言で言えば「ポジティブな粘着質タイプ」であるそうだ。
具体的に言えば、愛嬌があって、積極的で、なおかつ、テーマや表現、演出に対して、よい意味でこだわりがある人だ。
失敗してへこむより、明るく前に進むタイプだ。
失敗したら、次にこうしたらいいんじゃないかとポジティブにに捉えることができるタイプだ。
日常生活にメリハリを持たせるものがイベントだ。
デートだって、イベントが隠されている。
彼女に気に入られるという目標がある。
彼女に気に入られなければと考えること自体が「演出」なのだ。
クライアントは彼女である。
あらかじめ彼女が好きな料理の中で、美味しい店を探す。
ただし、時間とお金の制約があるので、当然その範囲内だ。
長期のつきあいを考えているのなら、1回目に過剰投資しない。
ただし、1回目からラーメン屋なんかを選ぶと失敗の確率は高くなる。
基本はしっかり押さえる。
でも、メリハリは効かせる。
費用対効果を考えるのが演出である。
2回目以降、マンネリにならないよう大きな花束を持って驚かせるというように、いろいろな工夫を取り入れていこう。
|
|