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中村一晴さんは、これまでこのコーナーで紹介してきた著者の中でも出自が異色を放っている。
青森の高校を卒業し特に目的もなく専門学校に入るがすぐに中退。
なんとなく上京し、フリーター生活を始めるが、気に入らないとすぐに辞め、50以上の職を転々とする。さすがに、このままではいけないと思いで、出来高制で給与が決まる小さな不動産会社に就職する。
最初の一年は売上げゼロ。
社員の売上げが直接会社の業績に響く小さな会社であったので、基本給の手取り12万円を成績ゼロの社員に払い続ける余裕はない。
それなのに深夜にテレビゲームにはまって遅刻はする、上司に指示されたことをすっかり忘れる、書類は何回も催促されないと書き始めないというダメ社員であった。
社長に呼ばれて「辞めろ」と言われるが「辞めません」と断る。
もう、絶対に遅刻しないから辞めないと言い張るが、生活費を補充するための夜のバイトや大好きなテレビゲームのせいで、結局次の日の朝も目が覚めたら時計は10時を指していた。
会社に着くと、社長も社員も全員、中村さんを無視。
もう会社にいない者として扱われたそうだ。
中村さんは、意地になり、社長以下、全社員に土下座してまわった。
「すみませんでした。なんとか、ここにいさせてください」
それから、彼は本気でセールスを始める。
朝から晩まで、一日200から300軒、飛び込みセールスをしてまわった。
それでも売れなかった。
そして10か月が経ち、彼はセールスにある工夫を加えることにした。
ここから、中村さんの大逆転劇が始まる。
土下座事件から10か月が過ぎ、中村さんは自分でチラシをつくりポストに入れることを始めた。
2か月後、チラシを見たお客様から1件の電話が事務所にかかった。
それから、中村氏はチラシづくりに一生懸命になった。
すると、どんどん問い合わせが来て、1か月で数十人のお客様リストができるくらいにまでなった。そして、土下座事件から1年後にはじめて1人のお客様から契約を取ったのである。
初めてのお客様を皮切りに、リストに載ったお客様からどんどん契約が取れるようになった。1年間契約ゼロだった中村氏は、毎月300万から400万円の利益を出すようになったのだ。
中村氏は大のゲーム狂いであるが、「ドラゴンクエスト」のように経験値を積み、仕事で結果を出すことも面白くてしょうがなくなる。
ここから中村氏の「サラリッチへの道」が始まった。
会社が危機を脱した2年後、中村氏には5人の部下がついた。
社長の態度がウソのように変わり、中村氏の好きなように仕事をさせてくれるようになった。6年後には取締役になり、他の会社を買収。部下は40人以上となった。
クビ宣告・高卒社員が、ついに最年少役員になった。
その理由は、中村氏に言わせると「中小企業に欠かせないルール」を知っていたからだという。
サラリッチ(年収1000万以上のサラリーマン)になるためには、まず「会社が勝つ」とはどういうことか知る必要がある。
ところが、これがわかっていない社員が多い。
こんなにがんばっているのに、なんて給料が低いんだろうと被害者意識を持つ者は多いが、「会社が勝つ」ためにがんばっている社員はほとんどいない。
働いた時間や、心意気で評価してもらおうとしてもだめだ。
また、上司に言われたことをキッチリこなしていればいいというものでもない。
自分の脳みそを「サラリッチの脳」に入れ替える必要がある。
年収1000万円超のサラリーマンになりたければ、
自分の脳みそを「サラリッチの脳」に変えなければいけない。
まず、会社に雇われているという意識から変える必要がある。
会社のために真に貢献していないと自ら感じていると、経営者に雇ってもらっているという気がしてくる。弱者と強者の関係を自らつくりだしてしまうのだ。
そもそも給料とは、成果を会社に提供する代わりにもらうべき報酬と思わなければいけない。会社と社員の関係はあくまで50対50になる。
サラリーマンはプロの意識を持たなければいけない。
高校野球のように、エラーしてもボールを追いかけたとか、ベンチで応援したというのは評価に含まれない。あくまで、会社のために出した実績に対して会社が払う報酬が給料である。
会社のためになることを、自分でつくり出さなければいけない。
一般社員であったも同じ。目の前の仕事をいかに速く質を落とさず処理をできるか自分で考え出して会社に貢献しなければならない。
仕事の質と量を高めなければならない。
そのために大切なことが「作業と順番」を自分で決めることだ。
一つひとつの作業と順番を工夫すれば、質と量を上げることができるのだ。
サラリッチ(年収1千万円超のサラリーマン)になるためには、「型」をつくる必要がある。「型」とは、成果をつくり出す作業と順番だ。
ただ、がんばればいいという根性論や精神論は、会社に少しも得をもたらさない。
会社に得をもたらす社員は成果をつくり出す人である。
サラリーマンも野球選手もいっしょだ。
本番で結果を出すために練習を積まなければいけない。
サラリーマンにとって職場は試合場だ。
練習でできていないのに試合でできるはずがない。
ぶっつけ本番で成功させようと思っても、まず無理だ。
飛び込みセールスで売れない人は、もう一度考え直してみた方がいい。
会社での仕事はすべて「型」をつくるための訓練と思おう。
会社からお金をもらいながら訓練ができるのだ。
会社には、「型」をつくった後に何倍にもして返してあげればいいのだ。
会社から仕事をやらされているといった気持ちは捨てることだ。
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