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2月21日〜2月25日(毎日スキルアップ通信で紹介)

「その他大勢から抜け出す成功法則」

■■    ジョン・C・マクスウェル  齋藤孝訳    ■■
■■    (三笠書房)2005.1.15  1,400円    ■■
  現状を変えたい、今の仕事や生活のレベルを高めたい、その他大勢から抜け出したいと願う方に、うってつけの本がこのたび新刊された。

 「その他大勢から抜け出す成功法則」
 副題には、「何か必ずやる人」11の考える習慣
 という題名が付いている。
 ご存じ齋藤孝氏の訳で、大変読みやすい構成になっている。

 何事か成す人は、志気(エネルギー)の高い人だ。今週の特集「やる気を出す」とも関連するが、士気の高い人、モチベーションの高い人には、共通の「思考法」がある。本書は、その思考法を体得し、読者を成功の道へと踏み出す道しるべになることを目的としている。その思考法を身につけるためには、当たり前のことだが、「考える習慣」をつけなければならない。

 「人生は、その日一日何を考えているかで決まる」 ラルフ・ウォルドー・エマソン

 自分を変えることは、それほど難しくはない。毎日、考える習慣さえつければよいのだ。考える習慣をつければ、自分の思考をコントロールできるようになる。思考をコントロールすることで、感情もコントロールできるようになる。つまり、自分を変えられない大きな原因「どうすることもできない感情」を自由にコントロールできるようになるのだ。

 本書は、成功への思考法となる11の技法について紹介されている。
○大局的に考える習慣「大きな視点でものごとを見よ」
○集中的に考える習慣「エネルギーに注ぐ対象を厳選せよ」
○創造的に考える習慣「クリエイティブな自分を楽しめ」
○現実的に考える習慣「現実を客観的にとらえよ」
○戦略的に考える習慣「作戦を立ててからことに当たれ」
○前向きに考える習慣「何事も前向きに考えよ」
○反省してに考える習慣「経験から教訓を引き出せ」
○非・常識に考える習慣「常識を疑ってかかれ」
○アイデアを共有して考える習慣「人の頭を使え」
○利他的に考える習慣「独りよがりをやめよ」
○実利的に考える習慣「目的と成果を明確にせよ」
成功法則
 批評家H・L・メンケンは、「私の推測では、人間の80パーセントは生まれてから一度もオリジナルなアイデアを考えつくこともなく一生を終える」と断言している。

 オリジナルは、考え抜くことで生み出される。考える習慣をつけることで、オリジナルを生み出しやすくなる。ノーベル賞物理学者のアルバート・アインシュタインは次のように言った。

「考えるということは大変なことだ。だから考える人間はほとんどいない」

 作家のゴールドン・マクドナルドも次のように言った。

「現在のプレッシャーだらけの社会では、うまく適応できない人間は精神を病み、人間関係にも問題を抱えがちだ。そのような犠牲者にならないためには、考える力をつけ、一生を通じて精神的成長を心がけなければならない。精神的な強さがないと、他人の考えや意見に頼るようになり、アイデアや課題に真っ向から取り組まず、ルールや規制にがんじがらめにされた人生を送ることになる」

「その他大勢から抜け出す成功法則」には、有名な思想家や科学者の名言が至る所に散りばめられている。そのどれもが耳に痛くひびく。良薬口に苦しとはこのことで、これほど強烈なフレーズにも心を動かさなければ、救いようがないということかもしれない。



【大局的に考える習慣】
 古代エジプトの図書館司書は、夏至の日に井戸をのぞき込み、太陽が映っているのを見て、「地球が丸い」ことを見抜いた。なぜなら、図書館司書エラストテネス
の故郷アレキサンドリアでは、夏至の日にも柱に影ができ、太陽は真上になかったからである。さらにエラストテネスは、三角法をつかって、地球の円周を約4万キロと推定した。実際は4万8千キロだから、2千2百年前の人間がそれに近い数字を出したというのは奇跡としかいいようがない。エラストテネスの奇跡は、彼が大局的にものをみる習慣がついていたからである。

 ジャック・ウエルチはGEの社員に向かってこう言った。
「一つひとつの製品を売ることよりも顧客との関係の方が大事だ」
 大局的に考えることの重要性を説いている。

 当書の著者ジョン・C・マクスウェルは、毎朝起きたとき、今日はどのような学ぶチャンスがあるのだろうかと、一日のスケジュールをみるそうだ。大局的に考える人は、すでにある知識だけでなく、学びのチャンスに絶えず目を光らせる。新しいスキルを学ぼうとする。

 モンテニューは言った。
「人生の価値は時間の長さではなく、その使い方で決まる。長生きしてもむなしい人がいる」


【創造的に考える習慣】

 ゼロから新しいものを発想する人などこの世にほとんどいない。創造性は、すべて「組み合わせの妙」である。オリジナルティという言葉を過大評価してはいけない。非常にオリジナルティがあると思われた芸術家も、はじめは模倣から始まり、たくさんのアイデアを組み合わせながら、独自の作品を創り上げているのだ。

 創造性を発揮させるコツがある。まず、アイデアを大事に思う心を持たなければならない。創造性は天賦のものではない。あとからついてくるものだ。アイデアをたくさん持っている者ほど、創造性が高いといってよい。アイデアをはじめからたくさん持っていれば、外に出ても、自前のアイデアと結びついて、外での発見が、内なるアイデアと化学反応を起こし、新たなアイデアを生み出していく。創造性が豊かな人は、路上でいろいろなものを発見し、それを表現する力があるので、一緒に歩いていても楽しい。

 著述家H・L・メンケンは言った。
「退屈な男は常に確信に満ちており、確信に満ちた男は常に退屈だ」

 チャレンジ精神を発揮して、未知の世界に、積極的に足を踏み入れ、わからないところは創造力で補うような気概がほしい。退屈な男より、ずっともてるはずだ。あなた自身がたいくつになってはいけない。無難な人とばかりつき合わずに、少々常識はずれの人とも楽しんでおつき合いができるように、心に余裕を持つことが大切だ。

 人の書いた企画書や報告書の間違いを見つけるのが得意な人はたくさんいる。
 これからは、答えが間違っていることを見つけるだけの人は必要でなくなる。
 答のもとになっている「質問」の間違いをみつけることができる人が、創造性を有した人であり、これから求められる人材である。



 ジョージルーカスは監督してのプロデビュー2作目「アメリカン・グラフィティ」で、批評家から絶賛され、大きな収益を上げ、世に名を知られるようになる。しかしルーカスには夢があった。

 それは、型破りな冒険物語とアーサー王伝説と西部劇を足して3で割ったようなSF映画だ。ルーカスは当時特殊効果の大御所と呼ばれていたトランブルに会い、構想を語ったが、当時の特殊効果は、ゆったりとした「2001」年か、あか抜けていない「宇宙大作戦」ぐらいなものしか作れなかった時代で、当然、そんな夢のような物語は映像で描けないと断られてしまう。

 しかし、ルーカスはあきらめずに、自分で特殊会社をつくり、2年の歳月を費やし、理想の映画「スターウオーズ」をつくりあげる。

 ルーカスは夢を実現する秘訣について次のように語った。
「不可能なことと前例のないこととの違いを理解することが必要だ」

 つまり、不可能とあきらめてしまう前に、もう一度、冷静に考えてみれば、それは不可能ではなく、単に前例がないというだけのことかもしれないのだ。

 壮大なアイデアを持つもののまわりには、有能な人材が集まる。可能性を信じ、前向きに考える習慣のある人は未来が開け、ますます大きな夢が広がっていく。

 「成功の心理学」のデニス・ウェイトリーは言った。

「人生の勝者は、常に、『私はできる、私はやるだろう、そしては私はやる』と考えている。人生の敗者は、暇さえあれば、すればよかったのにしなかったことや、やりもしないことについて考えている」




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その他大勢から抜け出す成功法則
ジョン・C.マクスウェル (著), 斎藤 孝

価格: ¥1,470 (税込)


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