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勉強法に関する本は書店の新刊コーナーに必ず置かれている。
毎月のように誰か彼かが刊行するからだ。
柳の下にそうそうドジョウはいないわけで、斬新な切り口とか、新たな発想が埋め込まれていないと、この手の本はなかなか売れないと思う。
今週紹介する「STUDY HACKS!」は、近年出版されている勉強本のなかでは中身がぎっしり詰まって、しかも読みやすく、最近、勉強本を買っていない人にはお勧めの一冊といえる。
これまで出版されてきた勉強本の良いところを全部網羅しており、さらに作者自身の優れた感性で読みやすくデザインされている。
「STUDY HACKS!」は勉強ノウハウにつきものの「努力」とか「根性」とは対極にある考え方で書かれた本である。
LifeHack(ライフハック)という言葉が流行っている。
情報処理のスキルや人間工学を取り入れながら自身の生活や仕事のスタイルを「気の利いた手段で、もっと快適に、もっと楽して、もっと効率良いもの」ぶ変えていこうという考え方をいう。
勉強も同じように楽しくなるやり方があるはずだ。
ストレスフリーをめざすライフハックを勉強法でも実現しようと作者はこの本で試みている。
第1章は「ツールハック」、情報機器などを利用して楽して勉強する方法について書かれた章である。
第2章は「環境ハック」、勉強机にしがみつくようなスタイルから脱して、いかに楽しく勉強が続けられるかをテーマに書かれている。
同様に、
第3章「時間ハック」
第4章「習慣ハック」
第5章「試験ハック」
第6章「語学ハック」
第7章「キャリアハック」と続く。
満員電車で両手がふさがっても、耳は空いている。
そういう状況でもipodを使った「ラク耳勉強法」なら勉強が可能だ。
お薦めは「media CLUBKING」という音声ファイルの配信サイトだ。
「media CLUBKING」
http://www.clubking.com/podcast.html
アーティストや文化人の講演や対談が無料で聞くことができる。
大学の講義などもキャスティングされているという。
iTune Storで提供されるオーディオブックもコンテンツが充実してきている。
音声による学習ポイントは軽い運動をしながら聞くことだ。
第1章「ツールハック」では、そのほか
○ICレコーダーを使った知識の音声化
○ノイズキャンセリング機能付きのヘッドホンで「別荘」の環境を手に
入れる法
○DVDを使った繰り返し勉強法
○モバイルパソコンでモチベーションを維持する方法
○マインドマップ活用法
○Wiki(自分辞書)を作成する
○Google Documentsで勉強ノートを共有する
そのほか多彩なアイデアが紹介されている。
勉強に没頭できる環境にもっていくことが大切だ。
集中力が発揮できるのはシータ波が脳内に現れたときだ。
シータ波は、脳が情報を収集しているときに出る脳波だ。
人間は知らない場所に連れて行かれると危機感が脳にシータ波を発生させる。
つまり、いつも生活している勉強部屋では、シータ波は発生しない。
そこで、自分を「知らない場所」に放り込んでみることがポイントとなる。
筆者の小山氏はお気に入りの喫茶店を勉強部屋にしている。
知らない人が出入りするという緊張感は、シータ波の誘発に効果的であるそうだ。
ファミリーレストランも気分転換にきく。
ドリンクバーでハーブティーを選ぶことができるので、勉強に効くものを飲むようにしている。
特に、柑橘系のハーブティーは集中力を高めるのだそうだ。
第2章では、環境によって勉強の効率を上げる方法について解説されている。
お気に入りの店を勉強部屋にする方法の他、
○夜の散歩でリスニング暗記
○勉強合宿で集中学習
○香りで集中力をコントロールする法
○勉強に効くハーブティー
○部屋の照明
○色彩
○お経
他にもいろいろな環境整備の方法が紹介されている。
社会人と学生は勉強に対する時間の使い方が全然違うことを認識しないといけない。
学生時代は体力があるので続けて勉強することもできる。
しかし、社会人は、まとまった時間を確保することは難しいし、体力や努力で勉強は続けられないと思った方がいい。
社会人は、一日のスケジュールに合わせて短時間に集中して勉強するようにしたい。
社会人は、「長時間勉強できない」とネガティブにとらえるのではなく、「長時間勉強していけない」とポジティブに捉えるようにする。
すき間時間を上手に活用したい。
いつでも取り出せるよう「自分辞書」をつくっておくとよい。
第3章「時間ハック」では、そのほか
○つくりだしてでも活用したい通勤時間の活用法
○ながら勉強の極意
○睡眠時間の考え方
○テストで締め切りを設定する
○アウトプット学習から始める
○すきま(ニッチ)とながら(シナジー)の使い分け
などが紹介されている。
勉強は根性に頼ってはいけない。
それよりも、つい勉強したくなるような仕組みをつくってしまうことだ。
アフォーダンスという概念を取り入れる。
エアークッションのぷちぷちがあると、とめどもなくぷちぷちしてしまう心理だ。
勉強は苦痛ではない。
それぞれのタイプに合う「勉強スイッチ」がある。
好奇心タイプの人は新しいアイデアに出会う喜びを大切にして、
理論派タイプには、1つずつ賢くなる喜びをかみしめるようにして、
オタクタイプは、必要不可欠な知識と自分に言い聞かせるようにする。
第4章「習慣ハック」においては、そのほか
○コーチをつけて意欲を維持する方法
○自分がコーチになる法
○ブログやSNSで進捗を報告する方法
○極上のスイーツを食べる
等々、モチベーション維持にかかる様々な方法が解説されている。
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