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8月27日~8月31日(毎日スキルアップ通信で紹介)


   「社長、あきらめるのはまだ早い!」
                      戸田裕陽 出版文化社(2007.4.19刷)
                  

 戸田さんは経営コンサルタントとしてこれまで幾多の中小企業経営者を指導するとともに、若い人には積極的に独立起業を勧め、適切なアドバイスでその経営を助けてきた。

 小さな会社の経営は想像以上に厳しい。
 サラリーマンなら、土曜日曜日はゆっくり休んで家族孝行をすることもできるだろう。 でも、経営者は、会社の経営が厳しいときは、土曜も日曜もない。
 たとえば得意先が倒産でもしたら、資金繰りが急に苦しくなり、昼夜の区別もなくお金の工面に走り回らないといけなくなる。

 サラ金を借りるときに生命保険に入らされる人もいるという。
 返済できないときは命をかけて支払えという暗示とも受け取れる。
 戸田さんにとって身近な人が奥さんや子供を残して自殺したことがあり、そのとき戸田さんは悲しむより、怒りを覚えたという。

 多くの中小企業経営者は、一度は自殺を考えたことはあるのではないだろうか。
 どんなに苦しくても、あきらめのはまだ早い!
 多くの中小企業経営者を見てきた戸田さんの声がそのまま本の題名になった。

 どんなに苦しくても、たとえ電気代が払えなくて電気が止められても、楽しい夢を見続けることが大事だという。

 1日の時間の大半を資金調達で走り回っていても、寝る前の5分でも10分でもいいから、ゴルフ好きな人はゴルフコースでプレイする自分を、クルマ好きな人は高級車を乗り回す自分を頭の中で思い浮かべるようした方がいい。

 少しでも時間があったら、自分はこうありたいという状態を強くイメージすることが大事だという。いつか必ず夢は実現するからだ。



 社長はいつも、「こういう会社にするんだ!」という明確なビジョンを持たなければいけない。「将来必ず高収益会社にしてみせる」という強い意志を持つ必要がある。

 世の中、だいたいイメージどおりになるものだ。

 それなのに赤字会社が多い。
 それは、自分の会社をこうしようと明確な意志を持たない社長が多いからだ。
 
 ビジネスで成功する人は、人並み以上の欲求をもった人だ。

 そして、人の3倍は働いている。
 ふつうの勤め人は、8時間労働で終わる。
 社長は、8時間労働したあとは、家で8時間は考える仕事をしてほしい。
 そして、一日をとおして、集中力を1.5倍に高めてほしい。

 (8+8)×1.5=24時間

 これで、ふつうの勤め人の3倍は働くことができる。



プラス思考が大事と誰もが言うけど、従業員が300万円持ち逃げされてもプラス思考できるだろうか。

 ここは、「300万円でよかった。これが1000万だったら、うちの会社は倒産していた」「300万円は彼への退職金と考えよう」と言った具合に不幸中の幸いに思うようにしよう。
 過去のことをくよくよしても仕方がない。ここは、二度と不正を起こさないシステムを構築することの方が先だ。

 悪いことが起きたときは、さらに悪いことと比較して、まだましだと思うようにしよう。「あの子は勉強はできないけど、素直な性格だから、まあいいか」といった具合にだ。




 5,6年前にローマに行ったとき、街角のウインドショッピングで面白いことに気がついた。
 靴屋さんのウインドウに転じている女性靴の先っぽがとがっているのだ。
 日本にはない靴だった。ところが日本に帰ってしばらくすると、ローマで見た靴が世界中に広がり日本でも流行るようになった。

 このように何かを見て変化に気づくことは大切だ。
 さらに、変化の確認後、将来何が起きようとしているのか予測できるようになったらしめたものだ。

 経営者は変化に敏感でなければならない。
 そして先を読む努力をする必要がある。
 戸田氏はこの先見力を磨くため、次のようなことを心がけているそうだ。

1自分の目で見ること
 「百聞は一見にしかず」
2感じること(感性)
3考えること
4新聞に目を通すこと
5連想すること 


 毎週あるいは毎月、定期的にセールスに行くのもいいけど、飽きられないようにするため、接触方法に変化をつけるべきだ。

 戸田氏は五感のフル活用を提唱している。

1触覚 訪問して人に会う(意味合いとして触れることと同じ)
2視覚 レター、メール、ファックス、ビデオレター
    (視覚は男性に効き目があると言われる)
3聴覚 電話
    (聴覚は女性に効き目があると言われる)
4味覚 さりげなく飲食物をプレゼント。あまり高価なものは逆効果
5臭覚 焼鳥屋、ウナギ屋は、わざと煙を出している。
    (営業にはあまり使われない)



部下を持った人は、「不言実行」より「有言実行」を心がけなければいけない。
 不言実行は確かに美徳だが、できなかったら、黙っていればすむ。
 有言実行はそうはいかない。
 有言実行は社長の宿命と思ってほしい。
 自分の思っていることや目標を機会あるごとに社員に話すことが大事だ。
 自分で公言したことを確実に実行していけば社員は絶大な信頼を寄せるだろう。

 社長の言うことは従業員はよく聞いてくれると思うのは勘違いだ。
 頭の中でわかってくれても実行するかどうかは別のことだ。
 だから機会あるごとに同じことを10回は繰り返して言おう。
 言わなくてもわかってくれると考えるのは禁物。
 社員に対しては言語をもって伝えていくこと。
 訥弁でもいい。緊張してもいい。自分の思いを伝えること自体に意味がある。
 自分の経営方針、目標、価値観など機会をみつけては話すようにするべきだ。
 少しずつ社員の意識が変化していくのがわかる。
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