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日本人は時間を無駄にすることを極端に嫌う。
そして「時間がない」「忙しい」を連発する。
世界でも有数の金持ち国であり、世界一の長寿国でありながら、とにかく急いでいる。
ミヒャエル・エンデの名作『モモ』に「時間貯蓄銀行」と称する灰色の男が登場する。
灰色の男は「生活を合理化して時間を倹約しよう」とそそのかし、善良な人々から時間を盗んでまわる。
人々は正体不明の忙しさできりきり舞いになり、人間らしさやゆとりを失っていく。
どこか「時間管理」に熱中する日本人に似ている。
物語ではモモが灰色の男から時間を取りもどして人々を幸せにしてあげるところで終わる。
現代にも「時間どろぼう」はたくさんいる。
本書では様々な「時間どろぼう」を退治するための方法が書かれている。
part1では「時間どろぼう」の被害にあった人たちの供述が載った事件簿が紹介されている。
『携帯電話が手放せない被害者の話』
友達からメールが入ったらすぐに返事しないと無視できない。
ミクシィをのぞけば自分あてのメッセージにお返事を書かないといけない。
足跡もこまめにチェックして知り合いだったらメッセージを送らないといけない。
忙しくて仕事に支障をきたしており被害の状況は深刻である。
『ネットサーフィンしている場合じゃないのに・・・』
企画書を書くことになってヒントを得るためインターネットを開いたのはいいが、関係ないリンクをクリックして、そこで面白い記事を読んだ後、さらに関係ないサイトに飛んでしまい、いつの間にか他人の読みたくもないブログ記事を隅から隅まで読んでいる自分に気づいて、インターネットを切断するが、眼精疲労はひどく、肩もぱんぱん張り、企画書を書く気力も失せてしまって・・・
時間どろぼうの被害者はまだまだ続く。
『肝心なときに必要なものが見つからない!』
日頃からこまめに整理していないものだから、何かやろうとすると決まって必要なものが見つからない。
『そのうち痛みが治まると思ったのに・・』
奥歯が痛くても面倒で(本当は怖くて)歯医者に行かずにいたら、とうとう炎症を起こし、大事な出張をふいにしてしまった。
『とっても忙しいのに誘いを断れない!』
資格試験を来週に控えているのに誘いを断れない。
友達からメールが来て「デートに行くのでフレンチレストランでオススメはないか」と聞かれ、インターネットで調べていたら、上司から膨大なデータ修正を頼まれ「できます」と安請け合いして・・・
『同僚のMさんは約束の時間が守れない!』
仕事でもプライベートでも待ち合わせには必ず遅れてくる。
本人に言わせると、準備の時間はしっかりとっているのになぜか出かける前に突然関係ないことが気になり、何を着てゆこうかと迷っているうちにどんどん時間が過ぎてしまうらしい。
『いつか大きな夢を実現させてみせる!?』
出世したいなんて思っていない。このままで終わるつもりは毛頭ない。
会社はあくまで収入のためと割り切って、あまり根を詰めすぎないようにしている。
夢は大きく印税生活。ベストセラーを出すこと。書くための勉強?今はやってない。
会社ではアイデアマンと言われている。どうせ狙うならどんと「直木賞」。
いや、まだまだ書いてない。今のところ時間が足りなく、まだまだ会社勤めの身だから・・・
『携帯電話が手放せない被害者の話』
『ネットサーフィンしている場合じゃないのに・・・』
『肝心なときに必要なものが見つからない!』
『そのうち痛みが治まると思ったのに・・』
『とっても忙しいのに誘いを断れない!』
『同僚のMさんは約束の時間が守れない!』
『いつか大きな夢を実現させてみせる!?』
時間どろぼうの手口はだんたいおわかりいただけたであろうか。
だいたい次のようなことはわかったはずである。
時間どろぼうの正体は自分自身であるということだ。
というか、誰もがうすうす気づいている。
自分が犯人であるということを。
わかっているけどどうしてもハードルが越えられない。
改善のための努力を先延ばししてしまう。
part3では、3週間で取り組める意識改革21項目が紹介されている。
3週間の間に1つずつ実行し、習慣づけを繰り返していくうちに、ボディブローのようにじわじわと効いてくるという仕掛けだ。
時間どろぼうを退治する3つの基本アクションは次のとおりだ。
『書き出す』
パソコンや携帯メールではだめだ。
とにかくマメに書くことを実行してほしい。
ノートでも手帳でもよいので書きつける癖をつける。
やるべきこと(TO-DO)を書くだけで時間のロスが驚くほど減ることを実感するはずだ。
『整理する』
TO-DOに優先順位をつけて、その日に終わらせるもの、次の日に延ばせるものとに分ける。
『実行する』
当面の間はどんな簡単なアクションでも必ず「書いて」「整理して」、実行するようにする。TO-DOで着実な成果を上げるためには、どんなちいさなことでもよいので、必ず成功報酬を用意する。1つ実行するごとに線を引いて消していくときの快感はなかなかのものだ。
『書き出す』>>『整理する』>>『実行する』
のプロセスを少しでも多く積み重ねるようにして、習慣として定着させよう。
3週間で自分を変える。
3週間のうち、21項目について習慣化すれば「時間どろぼう」を追放することができる。
1週間目はウォーミングアップの期間だ。
第1の項目は、毎朝、目を覚まして鏡の前で「笑う」ことだ。
楽しいから「笑う」。「笑う」から楽しくもなる。
笑顔のままポジティブなことに意識を集中しよう。
第2の項目は、一日に1つ、不要なものを探して捨てることだ。
時間どろぼうの被害に遭っている人はほぼ例外なく「片づけ下手」な人だ。
あれもこれもと思っているうちに気力と時間を消耗する「コンフリクト」状態に陥る。
まず、手のつけやすいものから1つ選んで実行する。
第3の項目は好きなことを優先することだ。
仕事や課題で苦手なことを先にしがちだが、思うように片づかずに下手すると「気晴らし」にと思って始めたことがやめられなくなることがある。それよりは、得意なことから始めて自分自身をうまく"のせる"ように下方がいい。
21項目は1週間毎に7つに分けられ、ステップアップしていく。
すべてをクリアすれば、気分にムラがなくなり、安定している自分に気づく。
忙しくても余裕があるようにみえる人に、あなた自身がなれるのだ。
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「時間どろぼう」を退治する方法
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