時間管理ができる人は仕事もできる人です。その理由は2つあります。
まず、時間管理が上手な人は現在手がけている仕事を手際よくこなす手法を意識するしないに関わりなく身につけているということができます。
次に、将来やらなければならない仕事についても上手にスケジューリングすることもできます。

 今回は最初の理由に挙げた現在進行中の仕事をいかに手際よくこなすかということについてお話しをします。あなたが一人しかいないオフィスで誰にも邪魔されることなく自由に時間配分できる環境にあるのであれば時間管理など気にする必要もないでしょう。しかし、現実は違います。企画やアイデアを練っているときに、顧客から電話が入ったり、上司に呼び出されたり、同僚のばか話につき合わされたりするため、せっかくいいアイデアが浮かびそうになっても、突然思考が中断されることで、二度と思い出すことができなくなったというような記憶の一つや二つは皆さんにもあると思います。野口悠紀雄氏が「続・超整理法(時間術)」で、人の仕事を中断させる輩(やから)を「時間泥棒」と呼ぶ気持ちがよくわかります。野口氏は職務上の伝達は口頭でなくメールで、電話ではなくファックスで行うべきだと説いています。なぜなら、メールやファックスなら、相手からきても、こちらの都合で好きな時間に確
認することができるので仕事を中断されることがないからです。しかし、日本の職場でそれを期待するのは無理というものです。「時間泥棒」は、日本の風習であるし、人間関係の潤滑油といえなくもないわけですから、ある程度は受忍すべきです。あまりギスギスせず邪魔されながらも現在進めている仕事の時間配分の方法を考えた方が現実的です。

 以前にも説明したことがありますが、付箋紙(ポストイット)を併用する方法がよいと思います。例えば、先方から電話で照会があり本日中に調べて回答しなければならなくなった場合で、現在の仕事を中断したくないとき、ポストイットに内容を簡単に書き、目に見えるところに貼り付けておくとよいでしょう。根をつめて作業をしなければならないようなときに限って、電話がかかってきたり、上司がやってきたりして、どうでもいいような用件ではあるけれど無視することができない案件を言いつけられるものです。このようなときは、期限をはっきり確認して、付箋紙に自分しか判読できない程度に思い切り乱雑な字で簡潔に用件を書き、専用の貼り付け場所に貼るようにしましょう。その後、進めていた作業に戻りますが、根をつめる作業も1時間ぐらいが限度です。1時間続いたときは、どんなに気分が乗っていても、きっぱり中断しましょう。

 以前、時間管理には「限界効用逓減の法則」が働くというお話をしましたが、仕事も同じです。企画書の作成など頭をつかう作業は1時間も続ければだんだん煮詰まってきて、効率はかなり落ちてきます。1時間ごとに前回と質や内容において異なる作業に切り替えれば、新鮮な気持ちで始めることができますので、アイデアも浮かびやすい状態になります。切り替えるときの思い切りの良さは習慣として身につけなければなりません。前回お話をした休みの日における時間の使い方と同じです。
頭のリフレッシュ回数を増やせば脳の働きが活発化するので老化も防ぎます。そして、1時間の仕事と次の1時間の仕事の合間や、会議の始まるまでの時間など切れ端の時間帯に、付箋に書きためておいた用事を一気に片づけるようにしましょう。
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